白内障を治療する「水晶体再建術」

白内障を治療する「水晶体再建術」

白内障とは目の中にある水晶体が濁ってしまい視力が低下する病気で、例えて言うならレンズが曇っているカメラを覗いているような状態です。 白内障は加齢と伴っておきる「目の老化」が原因となり、年代別の発症をみると50~60歳代で60%となり70歳代で70%、80歳代ではほぼ100%の人が発症する避けられない病気です。一般的な治療は日帰り手術で済む事が多く、健康保険適応後の自己負担費用は3~5万円位と治療は受けやすくなっています。しかし、最近では徐々に先進医療である「水晶体再建術」を受ける人が増えています。

「水晶体再建術」とは

2007年に厚生労働省に承認された多焦点眼内レンズを用いた「水晶体再建術」は、2008年に先進医療になりました。 実施件数は年々増えており、先進医療となった翌年の2009年には616件で2010年は2159件、2011年には3187件と現在の先進医療の中でもトップの実施件数となっています。
一般的な白内障手術との違いは視力の焦点部分にあります。元々目の焦点は遠近共に合せる事ができますが、一般的な白内障手術を受けると遠近どちらかに焦点を合わせるように選択しなくてはいけなくなります。通常は遠方に焦点を合わせるようにし、術後は近法でものを見る時は老眼鏡等の眼鏡で対応するようになります。しかし、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術なら焦点をどちらか一方に選択する必要が無く、遠近両方の焦点に合わせる事ができるのです。
ただ、自己負担として治療費が50万円ほどかかり、一般の白内障治療と比べると10倍以上の費用が必要になります。さらに一般の白内障手術は日帰りで済みますが、水晶体再建術の場合は1~2日ほど入院が必要になる場合もあります。

自分に合った治療法を選ぶ

自分が白内障になった時は水晶体再建術と一般的な治療のどちらを選ぶでしょうか。老眼鏡を使用する事に違和感が無ければ一般の治療の方が自己負担は少なく済みます。しかし、老眼鏡の使用に慣れてない方や若年性白内障の場合は先進医療である多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術を検討してみると良いかと思います。
ただし高額な治療費がかかるため、医療保険等に加入している方はその保険に先進医療特約が付加されているか確認しましょう。先進医療特約が付加されていない場合は給付金を受け取る事ができませんので注意が必要です。自己負担分の約50万円をどう考えるかはその方のライフスタイル等によって変わりますので、メリットとデメリットをよく考えた上で自分に一番良いと思える治療方法を選択する事が大切かと思います。
最後に水晶体再建術を行っているクリニックのサイトを紹介します。ここでは多焦点眼内レンズに関する詳細な説明がありますので、こういった情報を参考に検討してみましょう。

多焦点眼内レンズはその多焦点機構により遠方及び近方の視力回復が可能となり、これに伴い眼鏡依存度が軽減されます。

引用>>大塚眼科クリニック
大塚眼科クリニックのサイトでは、画像付きで詳しく多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術の説明があります。

こちらで情報を探しましょう

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