未来の医療「手術支援ロボット」

未来の医療「手術支援ロボット」

世界的に医療用ロボットの優位性は認められていますが、その実用化と普及にはかなりの時間がかかると言われていました。しかし近年、急速に普及が始まっている注目の医療用ロボットがあるのです。

医療ロボット「ダヴィンチ」

手術を支援する為の医療ロボット「ダヴィンチ」は内視鏡下における手術を支援する為に1990年にアメリカで開発されました。アメリカFDA(アメリカ食品医薬品局)でも2000年に承認されています。日本でも2000年から導入が始まり、現在日本国内の病院に合計200台近くが導入されています。日本で「ダヴィンチ」が適用される領域は、一般消化器外科や心臓以外の胸部外科、産婦人科や泌尿器科となり、2012年には前立腺がんの手術の保険適用対象にもなっています。泌尿器科だけでも15000件を超える手術実績があり、これからも「ダヴィンチ」による手術件数は増え続けるだろうと予想されています。ですので、今はすでに導入段階から普及段階にあると言えるかもしれません。

「ダヴィンチ」の現状

現在では多くの病院で「ダヴィンチ」の導入がされており、前立腺がん手術ではスタンダードになりつつあります。しかし、その他の手術では保険適応外となっており、保険が適応されていない手術を「ダヴィンチ」で行う場合には手術費用が数百万円もかかります。その為に一般的には選択できないかも知れませんが、最近は胃がんや腎臓がんへの手術が先進医療に認定されたことから、がん保険等の先進医療特約を利用して「ダヴィンチ」による手術を受ける方が増えています。
この様に着実に実績を重ねている「ダヴィンチ」による手術は数年後の保険適応を目指しており、スタンダード術式になることは間違いないのではないでしょうか。

手術の優位性

「ダヴィンチ」は、人間が行う手術と比較すると様々な優位性があります。まずは主な特徴とその優位性を紹介します。
ダヴィンチの操作はトレーニングを積んだ医師の手によってコンソールから行われます。医師は3D画面を見ながらリアルな手術を行うことができ、画像を拡大する事で作業もしやすくなります。また、手振れ抑制機能によって繊細な部分へのアプローチも正確に行え、同時に人の手では入りにくい部分であっても余分な切開を行うことなく手術ができます。この様に人の手よりも繊細に術式を行えますので機能温存の可能性が高くなります。
こういった優位性等から大きな注目を浴び続けている「ダヴィンチ」ですが、それゆえに医療業界だけでなく一般人からの関心も高く度々メディアでも取り上げられていますし、病院側も特集ページを作成するなど認知度を高める取り組みを行っています。

これまで世界でも「ダヴィンチ」の機械によるシステムエラーの報告はわずか0.2~0.4%と極めて低いものです。

引用>>東京医科大学病院
東京医科大学病院のサイトでは「ダヴィンチ」の特集ページが設置されています。気になる人は覗いてみましょう。

こちらで情報を探しましょう

高度先進医療おすすめ記事

ページの先頭へ戻る